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お客様を不安にさせない取引の重要性|信頼されるハンドメイド作家になるために

お役立ち豆知識

こんにちは。
『私立さつきや図書館』館長(サイト管理人)の「さつきや」です。

今回は、販売者として「お客様を不安にさせない取引」の重要性について、お話ししたいと思います。

「リピートしてもらえるハンドメイド作家になりたい」

「お客さまから良い評価をもらいたい」

ハンドメイド作家なら、誰もが願うことではないでしょうか?

そのために大切なのが、「信頼されるハンドメイド作家であること」。

そして、信頼を築くために欠かせないのが、お客様を不安にさせない対応です。

すぐに売上アップにつながるわけではないかもしれません。

けれど、安心できる取引を積み重ねることが、リピーターの獲得やトラブル防止につながります。

さつきや
さつきや
この記事はこんな人におすすめ
  • お客様に安心して買い物をしてもらいたい販売者さん
  • 長く安定して販売活動を続ける努力をする方
  • 丁寧に人とのつながりを大切にしたいハンドメイド作家さん
この記事のまとめ
信頼されるハンドメイド作家になるポイント
  • お客様を不安にさせないことが大切
  • 「不安」は放置すると「不満」に変わる
  • 多くのお客様は、不満を伝えずに静かに離れていく
  • 誠実な対応の積み重ねが、「安心」と「信頼」につながる

また利用したいと思ってもらえるハンドメイド作家とは

お客様が「このハンドメイド作家さんから、また買いたい!」と思う理由は何でしょうか?

  • 作品のデザインが好きだから
  • 品質が良いから
  • 値段が手頃だから

お客様それぞれに理由があるかと思います。

まず何より、「作品のクオリティに満足している」 ことが大前提です。

ここは多くの作家さんが、日々こだわって努力しているところだと思います。

しかし、それだけでリピートにつながるとは限りません。

「この作家さんなら気持ちよく買い物できる」という 安心感や信頼感 も、重要なポイントです。

作品は良くても、対応が悪かったり、連絡がなかったりすると、お客様はモヤモヤした気持ちを抱えてしまうかもしれません。

もうこの作家さんから買うのはやめよう…

と、リピートを控えてしまうこともあります。

もちろん、売り手側に明らかなミスがあった場合には、しっかりと謝罪し、誠意を伝えることが大切です。

そのうえで、リピートしてもらえるかどうかは、お客様の判断に委ねるしかありません。

しかし、お客様がリピートを控える理由は、他にもあります。

何か大きな問題があったわけではないのに、「なんとなく不安だった」 という理由で、お客様が静かに離れていくこともあるのです。

お客様が購入してから作品が届くまでの間、「不安にならない・安心できる取引」を提供できているか?

これが、信頼されるハンドメイド作家としてリピーターを増やすための、大切なポイントです。

不安にさせないことの重要性

お客様にとって不安を感じるような取引は、リピートや良い評価につながりにくい、ということは前の項目でお伝えしました。

では実際に、お客様が「不安」を感じると、具体的にどんな影響があるのでしょうか?

ここでは、3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。

お客様が不安を感じたときの影響
  • ポイント1:購入するときに躊躇してしまう
  • ポイント2:不安は放置すると不満に変わる
  • ポイント3:また利用しようと思ってもらえない

ポイント1. 購入するときに躊躇してしまう

まだ購入前の段階の話です。

買い物をするとき、説明が不足していたり、矛盾があったりすると、お客様は「大丈夫かな…?」と不安になり、購入をためらってしまいます。

お客様はお金を払って作品を購入する立場です。

せっかくお金を払うのに「失敗したくない」「損はしたくない」という気持ちがあるのは当然のこと。

だからこそ、少しでも不安を感じた場合、

「やっぱりやめておこうかな…」

と購入を見送る方も少なくありません。

ハンドメイド作家さんが気づかないうちに、お客様は 「買いたかったけど、なんだか不安なのでやめた」 という判断をしているかもしれません。

さつきや
さつきや

ポイント2. 不安は放置すると不満に変わる

ちゃんと作品は届くのかな?

このハンドメイド作家さん、ちょっと不親切かも…

購入後、品物の到着を待っている間のお客様は特に不安を感じやすいものです。

ハンドメイド作家は個人で活動している人が多く、それはお客様もご存知です。

だからこそ、普通の企業やお店よりも売り手の信頼性が低く、不安を抱かれやすいことも自覚しておきましょう。

不安を感じると、ついネガティブな方向に想像を膨らませてしまいがちです。

すぐに不安が解消されれば問題ありません。

しかし、そのまま放置されれば、小さな不安が積み重なり、次第に大きくなっていきます。

そして最終的に「ほら、やっぱり」と、確信に変わり、不満へと育ってしまいます。

ポイント3. また利用しようと思ってもらえない

対応に不満を感じたお客様は、「またこの作家さんから買おう」とは思わなくなるでしょう。

何か大きなトラブルがあったわけではなくても、

「ちょっと不安だったな」

「なんとなく対応が冷たかったな…」

という印象で、リピートを控える方もいます。

こうしたお客様の大半は黙って離れていってしまうことが多いのです。

作家さん自身が、そのお客様が離れていったことにすら気づかないのが、難しいところです。

お客様からの指摘は大切に

一方で、レビューやメッセージで不満を伝えてくれる方もいるかもしれません。

そのときは「クレームが来た!」と身構える前に、まずは自分の取引を振り返ってみると良いでしょう。

「この点は、確かに改善した方がいいかも」と気づきをくれるそのお客様は貴重な存在です。

もし低評価をつけられたとしても、それはありがたいフィードバックと捉えましょう。

さつきや
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誠実な対応の見極めをしながら、自分をより良くしていけるヒントとして受け止めてみてください。

信頼されるハンドメイド作家になるために

お客様を不安にさせない

つまり 「安心して取引ができる」 ハンドメイド作家さんは、「またこの作家さんから買いたい!」と思ってもらえるでしょう。

もしかしたら、何年も経ってから

「そういえば、あの作家さんからまた買ってみようかな」

と思い出してもらえるかもしれません。

あるいは、リピートの機会が訪れないまま終わることもあるでしょう。

たとえそうだとしても、自分の作品を選んでくださったお客様に 「気持ちの良い取引だった」 と満足してもらえるのは、作家にとって何よりの喜びではないでしょうか。

また、「この作家さんなら安心して友達にすすめられる」と思っていただければ、見えないところで口コミが広がっている可能性もありますよ。

ここからは、お客様に安心して取引してもらうための3つの工夫をご紹介します。

安心できる取引のための工夫
  • 工夫1:商品情報を正確に丁寧に
  • 工夫2:「次に何が起こるか」をアナウンス
  • 工夫3:「しないこと」も明記する

工夫1. 商品情報を正確に丁寧に

商品情報は正しく伝える

まず、商品情報はわかりやすく、正確に伝えることが大切です。

ハンドメイド作家さんは、自分の作品をよく理解しているからこそ、実物を見ていないお客様に何をどこまで伝えればいいのか、迷うこともあるかもしれません。

お客様が安心して購入できるように、正確な情報をしっかり伝える努力を続けることが大切です。

特に、寸法や重さなど数字で表せる情報はできる限り記載しましょう。

また、着用画像や手に持った写真を載せることで、サイズ感をより分かりやすく伝えることができます。

「こういうものが届くんだな」と具体的にイメージできるような文章にすることも、お客様の安心につながります。

記載ミスに要注意

例えば、

  • 商品説明と画像の寸法表記が違っている
  • ページ内で内容がちぐはぐになっている

「どれが本当なんだろう?」とお客様は不安になってしまいます。

作品への思いやこだわりを伝える

ハンドメイド作品の場合、作家さんの想いやこだわりが伝わる紹介文もおすすめです。

一つひとつの作品を丁寧に紹介している作家さんは、対応も丁寧そうだと感じてもらえるため、信頼感アップにもつながります。

独自ルールについて

販売サイトのルールとは別に「独自ルール」を設けている作家さんもいらっしゃいます。

その場合は、お客様が戸惑わないように、見やすい場所にわかりやすく記載することが大切です。

工夫2.「次に何が起こるか」をアナウンス

これからどうなるのか分からないと、不安になりやすいものです。

ハンドメイド販売において、お客様が感じる不安は「問題なく対応してもらえるのか?」 「スムーズに取引できるのか?」という点ではないでしょうか。

そのため、「次に何があるか」 をあらかじめ案内しておくことで、お客様は安心して取引ができます。

たとえば、受注制作の作品を購入いただいた場合は、

  • 次の連絡はいつ来るか
  • 制作にどれくらい時間がかかるか

こうした情報を伝えておくと、お客様の不安を大きく減らすことができます。

購入後のメッセージで

1週間ほど制作にかかります。作品が完成しましたら、発送日についてまたご連絡差し上げます。

とお伝えすれば、お客様も

  • これから制作が始まる
  • 次の連絡は1週間後くらいに来る

と予測できるので、「連絡が来ない…」と不安になることがありません。

多くの販売サイトでは、発送までの目安を商品ページに設定できるので、こちらも正しく活用しましょう。

補足

より具体的な取引の流れを説明するなら、購入後のメッセージはもちろん、商品ページの説明文に記載しても良いと思います。

どのタイミングでアナウンスするか、作家さんそれぞれのスタイルに合わせて案内手順を決めましょう。

工夫3.「しないこと」も明記する

普段は「すること」に意識が向きがちですが、「しないこと」は見落とされやすい部分。

ですが、感覚や常識は人それぞれ異なるため、作家さんにとって当たり前でも、お客様にとっては「なぜしてくれないの?」と不満につながる場合があります。

「しないこと」をあらかじめしっかり伝えることも、お客様の不安を取り除くのに効果的です。

普段は「すること」にばかり意識が向きがち。

「しないこと」には気がつきにくいものです。

しかし、人によって常識や感覚はそれぞれ違います。

作家さんにとって「しないことが当たり前のこと」でも、お客様にとっては「なぜしてくれないの?」と不満につながる場合があります。

「こうしてくれるはず」というお客様の思い込みがある中で、前もって「自分はこれをしていません」と伝えておけば、誤解やすれ違いを防げます。

さつきやが実際に行っている工夫

さつきや
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わたしはminneなど販売サイトでの取引で、商品発送時の個別メッセージは送っていません。

発送完了のお知らせはシステム上の自動送信メールに記載されており、発送品の追跡番号も事前にメッセージでお伝えしているからです。

ただ、お客様によっては「一言もメッセージがないと冷たい印象」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、発送予定をお知らせする段階で

発送完了のお知らせは取引システムの発送通知のみで失礼します。

と明記するようにしています。

こうすることで、「しないこと」も丁寧な印象に変えることができ、結果的に信頼感にもつながるのではと考えています。


これは 「わたしをお手本にして!」 という話ではなく、「こんな対応をしている販売者もいる」 という実例のひとつとして、参考になれば幸いです。

「しなくて当然」「して当然」 という感覚は、人によって本当に違います。

その違いが原因でお客様に不安や不信感を与えないよう、今一度、自分の対応を振り返ってみると、新たな気づきがあるかもしれません。

…と、偉そうに言ってはいますが、わたし自身も見直すべき点に気づかずにいることがあるかもしれません…。

さつきや
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自分自身で気付くことの難しさ

ここまででもお伝えしてきたように、
自分の対応のどこにお客様が不安を感じたり、不満を持ったりするのか、という点は自分自身で気づくのがとても難しいものです。

しかも、お客様が改善点をわざわざ指摘してくれることはほとんどありません。

このこごた問題をさらに難しくしている一因でもあります。

売り手の作家さんから見れば、「問題なく取引が終わった」と感じていても、実はお客様が不満を抱えていた……というケースもあるかもしれません。

さつきや
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内心では不満があっても何も言わずに離れていくお客様のことを「サイレントクレーマー」と呼びます。

お客様が黙って離れていく、つまり原因を知る機会が与えられない以上、

「自分で問題点に気づこうとする工夫を続けること」が、サイレントクレーマーを防ぐための有効な方法だと思います。

サイレントクレーマーについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

リピートしない=不満がある、ではない

ここで一つ、誤解してほしくないことがあります。それは、

「リピート購入がなかった=取引に不満があった」
というわけではないということです。

作品や取引にとても満足していても、単純にリピートする機会がないだけかもしれません。

購入した作品を、今もずっと大切に使ってくださっている可能性だってあるのです。

もちろん、リピートがあった方が販売者としては嬉しいものですが、

リピートがないからといって、「何か問題があったのでは」と過剰に心配する必要はありません。

信頼は地道な行動の積み重ね

お客様を不安にさせないことの目的は、気持ちよく買い物をしてもらうことだけではありません。
それは、信頼されるハンドメイド作家になるためでもあります。

信頼というのは、「これさえしていればOK!」という単純なものではありません。

日々の取引の中では、状況に応じた柔軟な判断を求められる場面も多くあるでしょう。

その中で、できる限り誠実に、お客様を安心させられる選択を積み重ねていく。

そのことが最終的に「この作家さんなら安心!」という信頼につながっていきます。

お客様が感じた「不安」や「不満」は、目に見えず、なかなか気づきにくいものです。

ですが、それは「安心感」や「信頼」も同じ。

すぐに目に見える形で表れるものではありません。

ネット上には、「この方法がおすすめ!」というノウハウ情報がたくさんあります。

当ブログも含め、さまざまな意見があると思います。

そうした意見は、あくまで「参考のひとつ」として受け取っていただけたらと思います。

何より大切なのは、一つひとつの取引に誠実に向き合い、自分なりの考えを持って、お客様と関わっていくことではないでしょうか。

まとめ

今回は、お客様から信頼されるハンドメイド作家になるために、安心できる取引の重要性について解説しました。

お客様に不安を与え、それを放置すると、不満へと変わり、やがて黙って離れていってしまいます。

ほとんどのお客様は、不満があっても直接伝えてくることはない、ということを覚えておきましょう。

不安も安心も、目に見えないもの。

あれこれ考えすぎて、作家さん自身が不安になってしまうかもしれませんね…。

それでも、「自分で気づく姿勢を持つこと」は、とても大切なことです。

自分の改善点を見直し、指摘してくださるお客様の声には、真摯に向き合う。

「言うは易く行うは難し」ですが、少しずつでも意識していくことが、信頼につながります。

誠実な気持ちは、きっとお客様にも伝わります。

即効性はなくても、努力を積み重ねていけば、リピートや高評価にもつながっていくでしょう。

さつきや
さつきや

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

【※この記事は2025年3月7日の情報をもとに執筆しています】

この記事のまとめ
信頼されるハンドメイド作家になるポイント
  • お客様を不安にさせないことが大切
  • 「不安」は放置すると「不満」に変わる
  • 多くのお客様は、不満を伝えずに静かに離れていく
  • 誠実な対応の積み重ねが、「安心」と「信頼」につながる

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