こんにちは。
『私立さつきや図書館』館長(サイト管理人)のさつきやです。
『思ったよりも〇〇だった』問題。
ネット販売では、商品ページの画像や説明文からイメージしたものと、実際に届いた商品との間にギャップが生まれることがあります。
当ブログ管理人・さつきやは、この現象を個人的に「思ったよりも〇〇だった」問題と呼んでいます。
前回は、実際に売り手として体験した事例をご紹介しました。
今回は、その経験を経たうえで、この問題に対してハンドメイド作家として、パーツ屋としてどう考えるべきか、個人的な意見を書きたいと思います。
問題を完全になくすことはできない
前回にご紹介したケースに限らずいくつかの経験を経たうえで、わたしが思ったことは、
「思ったより〇〇だった」問題を完全になくすことはできない
ということです。
ハンドメイド作家さんの努力だけではどうにもならない部分もあるのではないでしょうか。
その理由として、以下のことが考えられます。
理由1.人によってイメージの違いがある

もちろんこの中には、情報を発信する側の作家さん本人も含まれます。
「このように書けば、当然正確に作品のイメージが伝わる」というハンドメイド作家さんの感覚自体も、そもそも個人的なものです。
どんなに努力をしても、ものの感じ方や認識の仕方に個人差があるのは仕方がないと思います。
理由2.作品を選ぶうちに、情報が混ざることも

ネットでハンドメイド作品を買う場合、多くの場合がminneやCreemaなどで違う作家さんの作品とも比べながら選んでいると思います。
同じ作家さんの作品であっても、複数の作品から迷いながらお客様は最終的に購入する作品を決めるでしょう。
沢山の作品を見比べて迷ううちに、情報が混乱して勘違いや思い込みが生じる場合もあるのではないでしょうか。
例えば、「AとBの2つの作品で迷っていたお客様が、最終的にAを購入したとき、『Bの説明文の情報』をAと混同していた」 ということも考えられます。

お客様本人もその事に気づかず、ただがっかりしてしまうケースは、一人一人のハンドメイド作家さんに責任はないように思われます。
理由3.説明文を読まない人もいる

作家さんが画像や説明文を使って、必要な情報を詰め込んでも、隅から隅まで頭に入れて理解してからかお客様は非常に少ないと思います。
ある程度は流し読みし、自分が重要視している情報を拾って判断する方が一般的ではないでしょうか。
たとえ商品説明の冒頭に『必ずお読みください!』と書いても、読まれないときは読まれないのが現実です。
また、基本的に画像で判断して文章をほぼ読まない、という習慣のお客様のお話も聞いたことがあります。

画像を見て『可愛い!』と思ったら、そのまま直観で購入する人も意外と多いかもしれませんね。
できる限りのことはするべき。でも…
このように、ハンドメイド作家さんがどれだけ努力をしても、「思ったよりも〇〇だった」問題を完全になくすことはできないかもしれません。
では、どんなに対策しても防げないなら、もう諦めるしかないのでしょうか?
そんなことはありません!
この問題とは関係なく、作品の情報をできるだけ正確にお客様に伝える工夫と努力は、ハンドメイド作家にとって欠かせないものです。
お客様にがっかりさせないため、そして作家としての信用を守るためにも、できる限りのことをすることが大切だと考えています。
このことに関しては、前編の「売り手ができる対策」と「さつきやが実際にしている対策」が少しでも参考になれば嬉しいです。
でも…、
できる限りのことはするべき、ということを前提に、以下の3点も注意していただきたいと思います。
これから詳しく説明します。
注意点1.自分を責めすぎない
この問題に遭遇したとき、落ち込むこともあるでしょう。
ただ、自分を責めすぎないでください。
この記事で先に解説したように、「思ったよりも〇〇だった」問題を完全になくすことはできません。
大手の通販サイトでも、どんな大企業のネット販売でも、口コミを見れば「思ったよりも〇〇だった」という感想がたくさんあります。
経験も専門知識も豊富なサイトやショップさんでも起こる問題なのです。
自己嫌悪に陥って、自分を傷つけてしまうよりも商品ページを冷静に見直す機会だと思えば、何か改善点が見つかるかもしれません。
責めるよりも、何か原因がないかを探してみましょう。
注意点2.反論も謝罪も軽はずみにしない
「思ったよりも〇〇だった」というレビューやメッセージをいただいたら、思わず「ちゃんと書いてあります」「よくご確認ください」と反論したくなる時もあるかもしれません。
しかし、感情で言い返すようなことをしても、誰もすっきりした気分にはならないと思います。
まずは「ご希望よりもサイズが大きかったのですね」「イメージと色が違ったでしょうか」と相手の気持ちを受け止めることをさつきや個人はおすすめします。
お客様が感じたことを否定しても「だってそう感じたから」とお客様の方もさらに反発を感じてしまい、深刻なトラブルに発展する可能性もあります。
一度、お客様の思いを受け止めたうえで、
こちらに数字で寸法表記はありましたが、実際見るとイメージが違ったこともあるかもしれません
と伝えるべきことはやんわりと伝えましょう。

また、謝罪についてですが、謝罪すべきかすべきでないかは、お客様のレビューの雰囲気や状況によってケースバイケースだと思います。
商品ページを見直して、記載ミスがあったり、自分自身でも説明不足を感じた場合はその点について具体的に伝えて謝罪しましょう。
たとえば、寸法表記が抜けていた場合は、「説明不足でした」と素直に謝るべきですが、すでに明記されていた場合は、むやみに謝る必要はありません。
自分自身に落ち度が明らかにない場合は、むやみに謝罪をすると「売り手側のミス」という印象を与えしまい、逆に事態を深刻化させてしまう恐れもあります。
謝罪するかしないかは判断がとても難しいですが
とにかく謝罪する = 誠実 ではない、とさつきや個人は思っています。
明らかな落ち度がない限りは謝罪よりも、相手の気持ちを受け入れることが先ではないかと思います。
これも、お客様とのやりとりの雰囲気によりますが、
イメージと違う部分があったかもしれませんが、よろしければご使用いただけましたら幸いです
この度のご購入、誠にありがとうございました
またいつでもお待ちしております。またご利用いただけるように精いっぱい頑張ります
と、感謝やポジティブな気持ちを伝えられたら、お互いに気持ちよく取引を終えられるのではないでしょうか。

クレーマーには毅然とした対応を
「思ったよりも〇〇だった」と素直な感想を伝えてくださるお客様には、誠実に対応すべきだと思います。
正直な気持ちを伝えてくださるお客様は誠実な方だと思いますし、感謝しております。
(自分の力不足に落ち込むときはありますが…)
ですが、わざと悪意をぶつけてくる人、モラルに反する言動をとる人は、クレーマーであり、お客様ではありません。
あなたが疲れ果ててまで対応する必要はありません。
大切なのは、自分の心を守ることです。

理不尽な悪意あるメッセージについては、必要以上に返事をしなくても良いのではないでしょうか。
ただ、他のお客様からも見えるレビューに書かれた場合は、返事をすることをおすすめします。
この場合、
クレーマーに対する返事ではなく、レビューを目にした他のお客様に、状況やこちらの誠意を伝えるために書く
という意識を持つと良いでしょう。
すべてのレビューに真摯に対応する姿勢は、誠実な作家としての信頼につながります。

わかってくれる人は必ずわかってくれます!
それでも事態が収束せず、悪質だった場合は、minneやCreemaを利用しているなら運営に相談しましょう。
また、利用するサイトにブロックやミュート機能があれば、そちらを利用するのも一つの方法です。
思ったよりも…番外編
この記事の最後に「思ったよりも〇〇だった」の少し変わったパターン、でも結果的に良かった事例をご紹介しようと思います。
わたしがハンドメイド作家としても、パーツ屋としても、共通で体験した「思ったよりも〇〇だった」問題です。
わたしは作品画像の写真撮影が下手で、ずっと悩んできました。
今でも改善の余地はありありですが、以前はもっともっと画像の出来がひどかったのです。
そこで、アクセサリー販売、パーツ販売でともにレビューでよく言われたことは
写真よりも、実物の方がもっと良かった
思ったよりも素敵でした!
というお声でした。
「思ったよりも良かった」とレビューで褒めていただけてとても嬉しく、お客様には感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、自分の写真の下手さを自覚していただけに、商品の魅力を写真でしっかり伝えられていない、ということが気になっていました。
その後、撮影ボックスを使う、ライトの角度を工夫する、などの試行錯誤を繰り返し、少しずつ写真のクオリティを改善させていきました。
それなりの写真が撮れるようになってくると、「思ったよりも良かった」という声が少しずつ減ってきました。
さらにしばらくして、「写真通りのお品でした」という言葉をやっといただけたときは本当にうれしかったし、心底ほっとした瞬間でした。

写真はまだまだ苦手なので、これからも精進して頑張ります!
まとめ
「思ったよりも〇〇だった」問題。
前編・後編に分けて、このテーマについて語ってみました。
書いてきた内容はあくまで、さつきや個人の意見なので、正解とは限りません。
ですが、少しでも共感していただける部分があれば、とても嬉しいです。
また、
「そうは思わない」
「わたしはこう考える」
というご意見もあるかもしれません。
ただ、ハンドメイド作家さんにとって身近なこの問題について、ご自身なりの向き合い方を再確認するきっかけになれば、それだけでも書いた意味があったと思います。
これからも、皆さまがより充実したハンドメイド活動を楽しめますように。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。
【※この記事は2025年3月5日の情報をもとに執筆しています】
▼サイト内リンク:お客様を不安にさせない取引の重要性|信頼されるハンドメイド作家になるために
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