こんにちは。
『私立さつきや図書館』館長(サイト管理人)のさつきやです。
思ったよりも小さかった
思ったよりも色が濃かった
ハンドメイド作家として販売活動をしていると、こういった感想をいただくことがあります。
お客様にとっては、良くも悪くもない素直な感想な場合もありますし、少し残念だった不満かもしれません。
中には、大きな不満として取引トラブルの原因になることもあります。
これらをわたしは個人的に「思ったよりも〇〇だった」問題、と読んでいます。
今回は管理人さつきやの日記記事として、この「思ったよりも〇〇だった」問題についてのわたし個人が思うことを書いてみたいと思います。
先に書かせていただくと、この問題に対して、根本的な解決策や何らかの結論を出せるわけではありません。
ただ、どなたかに読んでもらうことで、この問題について共感してもらえたらありがたいです。
「思ったよりも〇〇だった」問題とは
その昔、衣類も雑貨もすべてが実店舗で買い物をしていたとき、
実物を見て商品を選んでいたため、触り心地、サイズ感、素材感などを自分で見て触って確かめることができました。
しかし、通販というものが浸透し始め、ネットの普及によりネット通販が爆発的に広まり、もはやネットを利用して買い物をすることが当たり前となりました。

そうすると、商品ページに掲載されているデジタル画像と説明文だけを手がかりに、商品をイメージして買わなくてはいけません。
結果、イメージと実物との間に差が生まれることがあります。
そしてその時、人々はこう感じます
「思ったよりも〇〇だった」
実物を見ていないのだから、多少思ったものと違うのは誰でもわかっていることです。
しかし、それでも思わずにいられないときもあります。
つまり、売り手が用意した画像と文章を手がかりに「イメージした商品」と「実際に届いた商品」との違いに違和感が強かったケースを「思ったよりも〇〇だった」問題と言えると思います。
よくある「思ったより〇〇だった」事例
さまざまな販売の場面で発生する「思ったより〇〇だった」問題。
ハンドメイド作家さんの販売活動ではどんなケースが多いでしょうか。
サイズ感

思ったより大きい / 小さい
この問題のもはや王道パターンです。
サイズが違うと使用できない実用品の場合、非常に重大な問題でもあります。
売り手側の言い分としては「説明文に寸法をしっかり書いてあるのにな…」と思うこともあります。
とはいえ、サイズ感のイメージ違いは、わたし自身も買い物をして「思ったより…」という経験はたくさんあります。

売り手、買い手の両者にとって、もはや永遠のテーマですね。
色

思ったよりも色が濃い、薄い、の他、色が暗い、明るい、赤みが強いなど、
色彩感覚は人によってさまざま。
その上、画像を表示する機械の性能によっても色味が変わってしまいます。
実物を見せずに、正確に色味を伝えることは至難の業と言えるでしょう。
質感

「軽い」「重い」
これらの感覚は人によって基準も変わるため、数字で示してもイメージを伝えづらい場合もあります。
思ったよりも「ザラザラしている」「ツルツルしている」「ふんわりしていない」といった手触りも、なかなか手強いテーマです。
通販サイトの口コミでは「思ったよりも安っぽい」といった感想もときどき見られますよね。

自分が言われたらトラウマになりそうです…。
その他
そのほかにもあらゆる場面で「思ったよりも〇〇だった」問題はおこります。
特に食べ物の販売では味、香り、食感などは通販で伝えられるものではなく、形やサイズも必ずしも表示通りではありません。

わたしは食べ物の販売はしませんが、お客様の期待やイメージを損ねずに好評を得ているショップさん、作家さんは本当にすごいと思います。
売り手ができる対策
こうしたイメージ違いを少しでもなくすため、商品ページではできる限りの対策をしたほうが良いと思います。
取引トラブルを未然に防ぐことにもなりますし、なによりもお客様をがっかりさせたくないですよね。
対策は大きく3つポイントがあります。
1. 画像

サイズ感を伝えるには、画像が一番重要です。
着用画像やサイズ感の伝わりやすい小物と一緒に撮るなどすると良いでしょう。
手に乗せて撮影するというのも効果的です。
定規などの目盛りと並べているハンドメイド作家さんも多くいらっしゃいます。
また、素材感が伝わるように商品の表面をアップにして撮影した画像を掲載しているとわかりやすいですね。
「この画像ではサイズ感を伝える」「この画像では素材感を伝える」という目的を持って撮影することも大切だと思います。
2. 文章

サイズや重さなど、数字で表せるものはできる限り掲載したほうが良いでしょう。
数字で表現できない場合、たとえばお菓子の食感には
口の中でほろほろとほどけます
噛むとザクッと音がします
など、イメージしやすい表現があるとわかりやすいです。

ただし、大げさに誇張しすぎないように注意しましょう
また、正確に伝えきれない情報などは「注意書き」としてあらかじめ説明文に掲載しておくと安心です。
「画面の映り具合によって、実際の色と若干異なって見える場合がございます」
「ひとつひとつ手作りのため、大きさに個体差が生じる場合がございます」
など、購入前に了承していただきたいことはしっかり明記しておきましょう。
また、もしもレビューで「思ったよりも〇〇だった」という感想をすでにいただいている場合は、
レビューではこうしたお声もいただいています
と、商品ページで紹介してみるのもアリかもしれません。
「こんなことわざわざ書かなくても分かるよね」ということでも、丁寧に書いておくことが売り手にとっても買い手にとっても安心感に繋がります。
3. 動画

利用しているサイトやサービスによっては、商品ページに動画を掲載できることがあります。
使用シーンや、手に持ってさまざまな角度から見せるなど、動画は写真画像よりもさらに説得力のあるものなので、利用できる方はできる限り利用しましょう。
わたしも本当は動画を掲載したいと思うこともありますが、スマホの機種が古くて性能が良くなかったりと、動画掲載はできておりません。
でも、掲載しないよりはしたほうが圧倒的に商品のディテールは伝わりやすいと思います。
いずれはわたしも動画で商品をお見せしたいです。
さまざまな理由から動画が掲載できない場合、写真画像をたくさん載せることで、お客様に伝わる情報量が多くなります。
できるだけ色々な視点から商品を撮って、お客様に安心してお買い物をしてもらいましょう。
さつきやが実際にしている対策
参考になるかはわかりませんが、
ブログ管理人さつきやがしている「思ったよりも〇〇だった」問題の対策をご紹介したいと思います。
基本的には先ほどお伝えした対策の具体例になるかと思います。

と、その前に、少し自己紹介をさせていただきますね
自己紹介
わたしは、当ブログ『私立さつきや図書館』の館長(ブログ管理人)であり、「紗月屋」 という名前で ハンドメイドパーツやアクセサリーの販売活動 を行っています。
活動内容は大きく2つ
そのため、「紗月屋」はパーツ屋でもあり、ハンドメイド作家でもあります。
また、当ブログ 『私立さつきや図書館』 を立ち上げた際には、この「紗月屋」をひらがな読みして 「さつきや」 というハンドルネームを使っています。
それでは、本題に戻って、わたしの具体的な対策を紹介します。
さつきやの対策1. 商品と1円玉を並べて撮影
画像でサイズ感を伝えるため、わたしは1円玉を商品の横に並べて撮影しています。

1円玉を使った理由は、誰でも持っていて、すべての1円玉が同じサイズだからです。
商品ページを見てくださっているお客さまがサイズを確認したいとき、自分のもっている1円玉を見てみれば、およそのサイズ感がつかめるはず。
私が扱う商品が、1円玉と比べられるくらいの小さなものばかり、という理由もあります。
ただし、アクセサリーとの比較に使う場合「おしゃれ感」がない、というデメリットがあり、「1円玉がおすすめですよ!」とほかの方に自信を持って言えるものではありません。
現段階で自分が考えて、手軽に利用できて、一番サイズ感を伝えられるものが、今のところは1円玉、ということです。
さつきやの対策2. 画像でサイズ表記の確認を促す
画像は商品を撮った写真だけでなくても大丈夫です。
お客さまの中には、画像を見るだけで、本文はほとんど読まない、という方もいらっしゃいます。
そういう方のために「説明文の中に商品の寸法が記載されている」とお伝えする画像を載せています。
実際に紗月屋がアクセサリー販売で載せている画像がこちらです。

これで必ずしも説明文を確認してもらえるとは限りませんが、
「購入前に確認してくださいね」
という、売り手としての働きかけはある程度、果たせるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、せっかくご購入くださるお客様をがっかりさせたくはありませんよね。
こうして注意を促すことは自分のためにも、お客様のためにもなると信じています。
さつきやの対策3. 文章で寸法・素材を明記
先ほどお見せした画像でアナウンスしている通り、紗月屋では説明文の中で「◎サイズ・仕様」という項目を設置しています。
寸法、重さ、素材などを必ず明記しています。
扱う商品がピアスなどの小さいアクセサリーのため、寸法表記はミリ単位です。
また、画像や文章でどうしても伝えきれない情報については以下のような文言をすべての商品に記載しています。
◎注意事項
・ビーズの色味や色彩の混ざり具合は、実物と画像とで異なる場合があります。
・写真の色調やモニターの設定により、実物と色が若干異なる場合がございます。
わたしが行っている対策はこのくらいでしょうか。
紹介はしているものの、自分のやっていることが「お手本!」というわけではありません。

わたし自身も、より良い方法を今でも模索中なのです
紗月屋が体験した「思ったよりも〇〇だった」問題
ご紹介した通り、紗月屋でも「思ったよりも〇〇だった」問題への対策を自分なりに精いっぱいしてきたつもりでした。
ですが、それでもやはりこの問題を完全に克服することはできませんでした。
実際に紗月屋のパーツ販売で経験したことをご紹介したいと思います。
※ 強調しておきたいのは、この出来事自体をネガティブなこととして伝えたいわけではないということです。
「自分なりに工夫していても、イメージ違いを完全になくすことは難しい」ということをお伝えするために一つの事例としてご紹介します。
1円玉作戦失敗
先ほども解説しましたように、紗月屋ではサイズ感を伝えるために、商品と1円玉を並べた画像を必ず掲載しています。

以前、あるパーツをご購入いただいた時のことです。
1円玉よりもやや大きい、縦長の形状のパーツでした。
取引が無事完了し、お客さまがレビューを書いてくださいました。
その際の一文に
形状のせいか、1円玉よりも小さく感じた
という内容がありました。
つまりは、事実としては1円玉より大きいパーツですが、「縦長の形状のため、感覚的には1円玉よりも小さく思える」ということですね。
「思ったよりも小さかった」という王道パターンが起こってしまったのです。
お客様にとっては素直にそう感じただけなので、お客様が間違っていることは何もありません。
ただ、わたしにとっては、1円玉を並べるのはサイズ感を伝えるのに良いアイデアだと思っていたため、
「1円玉でも駄目だったかぁ」
と、考えさせられる出来事でした。
今回はここまで。
後編では、経験を経てたどり着いたわたしの考えをお話しします

今回もお読みいただき、ありがとうございました。
【※この記事は2025年3月1日の情報をもとに執筆しています】
▼サイト内リンク:お客様を不安にさせない取引の重要性|信頼されるハンドメイド作家になるために
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